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東大を広告する [ことばの元気学]

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十数人の東大生と、東大の広告をつくっている。
もちろん、遊びである。
いや、本当は広告論の講義の一環なので、「遊び」じゃなくて「学び」なのだが、ま、「学び」と「遊び」は兄弟みたいなものだから、あえて「遊び」と言っておく。

それと、「広告とは何か」を知るには、面倒な本を読むより、自分で作ってみるのがいちばん早い、ということもある。
げんにアメリカでは、小中学校の授業として、自分たちで広告をつくらせているところがあるくらいだ。自分でつくってみると、どういう言い方が相手にうまく伝わるかとか、どういうところでウソがつきたくなるかとか、身をもって学ぶことができるからだろう。

で、東大生がつくる東大の広告だが、まずは、「東大のキャッチフレーズ」を勝手につくってみようということから始めた。集まったキャッチフレーズをここですべて公表するわけにはいかないが、けっこうおもしろいのが集まりつつある。

「官僚の予備校」

たとえば、これ。
こういう自虐的なのは、実際の広告には使えないが、ユーモア広告として見ればちょっと面白い。
これに手を加え、

「130年間 合格率第1位! 官僚の予備校・東京大学」

とでもすれば、ユーモア度がさらにアップするんだろうが、そういうしつこさに欠けるところが、東大生の特長なのかも知れない。

この「コピー編」がすんだら、次は「ビジュアル編」に進む予定で、「これぞ東大」という写真をケータイ・カメラで撮ってくるように宿題を出しているのだが、さて、どんな写真が集まるか、楽しみにしている。

ところで、なんでこんなことをしているのか。
さっきも言ったように、自分でつくってみるのが「広告とは何か」を知るいちばんの近道だからだが、それ以外にも、いまの大学って、何がその大学の個性であり美点であるかが、すごくぼやけているように思えるからだ。
だいたい、大学選びは偏差値なんかでするもんじゃない。一流会社への就職率の高さなんかで選ぶのも大間違いのこんこんちきだ。

というわけで、なぜ自分は東大を志望したのか。それを東大生の人たち自身にちゃんと知って欲しいというのが、この「遊び」の本当のねらいである。

汝、自身を知れ。

なんて、昔のえらい人も言っていることだし。


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