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吾輩も犬である [ことばの元気学]

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太郎さんと一郎さんのシーソーゲームで、選挙はいつになることやら。いいかげん、うんざりですね。
一方、われらの「国会改革案」のほうには、またまたいくつかアイデアが届きました。
その中の<特選>ものはgillmanさんの提案。

「国会議員は電車で国会へ通うこと」

いいですねえ。足の不自由な方は別として、全員電車で通う。近い人は自転車か徒歩で通うことにする。名案だと思います。
昔、尊敬する山口瞳さんが、「編集者は電車で通え」と言ったことがありました。「満員電車の中で、他人のおならの臭いをかぎながら通勤してるようでなければ、大衆相手の雑誌なんか作れるもんか」といったようなことだったと記憶しています。
雑誌の編集者だけじゃない、これはテレビやラジオのつくり手にも、もちろん新聞記者にもいえることです。つまり、大衆感覚のない奴に大衆相手の商売はできない、ということですね。

とすれば、政治家も同じでしょう。「生活者の目線で」なんてかっこいいこと言ってるより、満員電車で通うことです。それでこそ、国民の目線になれる、というものです。


話は変わりますが、先日、渋谷の街角で犬の銅像(?)を見ました。
ハチ公ではありません。ソフトバンクの白戸家のお父さんです。
いまやこのお父さんは、国民的な人気者になっていますが、このCMを作っている人に聞いてみたら、「あのお父さんはどうして犬なんだ?」という問い合わせがたいへん多いそうです。
それと、「あのお兄さんはどうして黒人なのか?」という問い合わせも多い。

ま、気になるのは、わからないではありません。でも、ぼくの考えは、(もうあちこちに書きましたが)こうです。
お父さんが犬だって、兄弟に黒人がいたって、いいじゃないか。そういう家庭があったって、別にかまわないじゃないかと思うんですね。

もちろん、現実には、そういう家庭はないでしょう。でも、人間だろうが動物だろうが、肌の色が何色だろうが、そんな差異にとらわれない家族がいたら、すごく面白いじゃないですか。そう思いませんか。
言うまでもなく、このCMの世界はフィクションです。嘘っぱちです。だからこそ、自由な夢が描ける。
うちにも犬がいますが、ぼくは家族として、毎日仲よくつきあっています。(ときどきケンカもしますけどね)。
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たぬきひとで

「あのお兄さん、最初は野口五郎って書いた名刺出してたのに」なーんて、いつまでもこだわってちゃいけないわけですが、なぜ野口五郎だったのか、野口五郎には了解を得ていたのか、というか本家本元の野口五郎岳の地元ではどう思っていたのか、などなど疑問を感じなくもない今日この頃です。

by たぬきひとで (2009-03-31 08:37) 

リック

ラスベガスに旅行した際、偶然アメリカ人の旅行者(白人)と路上で会話する機会がありました。
私が日本から来たというと、そのおじさんは「俺の息子は海軍にいて、今は日本の「おーさか」にいる」といい、写真を取り出しました。
「どれが俺の息子か、あててみろ」といわれたものの、
写っているのはどー見ても(純粋な)黒人とアジア人の青年。
冗談のつもりでアジア人青年を指差し、「この人!」というと、
おじさん自慢げに「そうだ、これが俺の息子だ」とおっしゃいました。
きょとんとする私に、息子さんは韓国からの養子だと種明かししてくれました。

厳然たる差別がある一方で、肌の色にこだわらない家族を作る人もいる、そんなところがやっぱりアメリカだなぁと思うのです。
by リック (2009-03-31 09:54) 

団塊オヤジ

「国会議員は電車で国会へ通うこと」って団塊の馬鹿が言いそうなことだな。俺も団塊だけど。いい加減にめようぜ、刷り込まれた悪平等主義。
by 団塊オヤジ (2009-03-31 14:30) 

団塊オヤジ

「いい加減に目覚めようぜ」だ。国の最高機関である国会で大事な仕事をしてもらわねばならない国会議員を満員電車で疲れさせてどうする。何でも平等にすればよいと教えられた馬鹿。振り返ればいろいろ刷り込まれていたよ。たとえば日本軍人のイメージ。残酷で捕虜も平気で殺す悪逆非道な兵隊たち。テレビのコンバットは好きだったが、日本軍人が出てくるドラマや映画は大嫌いだった。軍人だったオヤジにも嫌みなことを言ったりした。
by 団塊オヤジ (2009-03-31 14:50) 

スティッチの親分

天野さん、お久ぶりです♪
この間のイベントご苦労さまでした。
国会改革案に今から、ちょっと参加♪
永田町を映画の「トゥルーマンショー」みたいに24時間リアルタイムでず~っとテレビで流すってのはどうでしょうか?
gillmanさんのアイデアに拍手♪
「国会議員は電車で国会へ通うこと」
本当に国民の目線になって考えて欲しいから絶対電車で通って欲しいでーす♪
ところで最近、この天野さんのブログの記事の内容と関係ないコメントや、「団塊オヤジ」さんのように、他の人のアイデアに対して悪態ついたりするコメントなどは削除してはいかがですか?
今まで、ず~っと天野さんのブログを通して、みんなでアイデアを出し合ってゲラゲラ笑い、うんうんとうなずいたりしてきたみんなも嫌な気持ちになってしまうので、この先、記事と全く関係ないコメント、嫌がらせコメントの削除をお願いしまーす♪

by スティッチの親分 (2009-03-31 21:05) 

rio

こんにちは。

ホワイト家族を最初にみたとき、私が思ったのは、「これが若い女子(上戸彩さん世代)の家族観なのか!」ということでした。

すっとぼけた感じのお母さんがいちばん身近で、お兄ちゃんは異なる人種、お父さんにいたってはヒトですらないという(笑)

あのCMで、お父さんのアクションは(家族思いなのに)吠えてるかしょげてるかのどちらかしかないですよね。リアルだなあと感じます。

かつて私が所属していたマスコミ界では、カジと聞けば火事しか思いつかない優等生な方々がたくさんいました。天災で生鮮食品が値上がりしたときなんかは、「長ねぎが1本178円になってました!」「それって高いの?」というやりとりが日常茶飯事で、なんどもずっこけた記憶があります。

ところで、最近、赤坂近辺の居酒屋チェーン店がかなり混雑しているのはご存知ですか?なんと、与野党問わず、政治家・政治団体・陳情団体などが、あえて「大衆居酒屋」を会合の場に選んでいるそうなのです。庶民感覚をアピールしているつもりなんでしょうね。

これがまた、いくつもの団体が同時に同じビルに押しかけるので、貸切状態になってしまいます。そのせいで、仕事帰りの一杯を楽しみにしている方々が割りを食ってしまっているのです。しかもそこに”出待ち”の報道陣が押し寄せ、通行人と周辺のお店にとっては大迷惑だったりもします。

↑この姿、いまの日本の「権力」を象徴している気がします。
by rio (2009-03-31 21:19) 

たんぽぽ

ずっと天野さんのブログを楽しくいつも読んでます。
ISAKOさんの絵の大ファンの、たんぽぽです。
みなさんのコメントも楽しく読んでました。
ただ最近本当に心ない方がいらっしゃって気分的にも嫌な感じでした。
スティッチの親分さんと私も同じ意見です。
心ない全く関係ない、非難しかできない人のコメントは削除なさった方がいいと思います。
これからも天野さんのブログ楽しみにしております。
by たんぽぽ (2009-03-31 23:23) 

あかみどり

なんで、お父さんが犬?
と、はじめは思ったけど、わざわざ問い合わせするとは好奇心が旺盛なのか、気になって眠れないのか、誰かに自慢したいのか、まさか洒落っ気が通じないのか、ともかく世の中にはいろんな人がいるものですね。

ボクの中では、とある下町に住むご隠居さんの家にあんこ餅(こしあん)と与太話を手土産におじゃましているつもりでした。
が、このところ玄関と勝手口の前が何だか物々くて「お呼びでない、
こりゃまた失礼。」と中に入ることができすにいました。
でも、まあ世の中にはいろんな人がいるものです。
ま、それが世の中ってもんですよね。

また、おじゃまさせてもらいます。
by あかみどり (2009-04-01 10:28) 

あかみどり

追伸:土屋耕一さんが亡くなられたそうですね。
合掌。
by あかみどり (2009-04-01 10:36) 

桜日和

天野祐吉さんのブログ発見しました。これから楽しみ。
by 桜日和 (2009-04-02 11:39) 

バストアップ

はじめまして。
最初は、本当に、なんでお父さんが犬なのか、
疑問で仕方がありませんでした。
でも、今ではもうすっかり
見慣れてしまいました。
by バストアップ (2009-04-02 17:29) 

とし

電車通勤というと、アメリカのバイデン副大統領も電車で通勤しているそうです。

ちなみに先日、東京の1300万近い都民の七割は電車で移動していると、日米首脳会談で麻生さんが話したら、オバマさんは大変感心されたそうです。国民の1パーセントしか公共交通を使わないアメリカとはそのあり方が違うんでしょうね。この辺は為政者個人の人柄と、実際の国内事情は別物という好例と言えそうです。

昨今の政治に余計な不祥事や不正が起ころうが、それ以前から何とかせにゃならん問題は山積みな訳で、我々は現実に対してうんざりしている訳にはいかないんでしょうね…。その為にもユーモアには厭世的ではなく、創造的なセンスが求められるんだろうなと思います。

この真理の前には、お父さん犬の声が北大路欣也さんだという驚愕の事実も、僕には単なるお茶目ネタにしか感じません…(苦笑)
by とし (2009-04-03 02:42) 

銀鏡反応

「国会議員は電車で通え」は良いアイデアだと思いマス。ごく一部ですけど、既に実践されている議員さんもいるだろうかと思われます。

しかし、総理をはじめ、大臣クラスの皆さんは、まだまだハイヤーなどを使って永田町に通ってこられる方々が大半ですよね。

世間に模範を見せるためにも、大臣クラスから率先して、一般人と同じく普通通勤電車に乗って、永田町に来られるのがよいかな、と。

ついでに、霞ヶ関の高級官僚も、世界的大企業のトップも、通勤するなら普通の電車を使っていただきたい。特に官僚さんは、国民の税金をハイヤーの利用代に毎日つぎ込んでいるに違いないから、身体に不自由がある人以外はそれをやめて、普通の電車通勤をなさるがよろしいかと思われます。

そうすると、あくまでも一端ですが、一般庶民の姿が如何言うものか、微かながらも、見えてくる筈ですが。

一般人の様子をみて如何感じるかはあくまでも議員や官僚、会社トップの感性によるのでしょうけれど。

by 銀鏡反応 (2009-04-05 09:34) 

gillman

 この間久しぶりに渋谷に行ったら、忠犬ハチ公(自動変換したら中堅ハチ公と出ました)が広場のはじっこの方に押しやられていてちょっと可哀そうな感じがしました。SBkのCMの家族はそういう意味だったんですね。
 確かにこれからは多様性を許容できることが大事かもしれませんね。国際化というと今までは外国へ出てゆくことだったんですが、これからは身の回りの世界の国際化が待っているような気がします。「うちの町会の会長さんはインド人だよ」、なんて時代がすぐ来るような気がします。


by gillman (2009-04-05 18:40) 

あまの

「たぬきひとで」さん。
ケシゴム版画、快調ですね。

「リック」さん。
作家の住井りゑさんは、「パスポートなんてばかなものがある間は、海外旅行なんか行かない」と、よくおっしゃっていました。

「団塊オヤジ」さん。
みんなでアイデアを出し合って遊ぶ場では、自分のアイデアを出すのが大切で、人のアイデアをとやかく言うのはルール違反です。よろしく。

「スティッチの親分」さん。
「トゥルーマンショー」という映画はすごかったですね。平凡な一市民の生活が、一日中、テレビでナマ中継されている。面白くて、そして、こわかったです。

「rio」さん。
ホワイト家の読みは、なるほどでした。たしかに、若い娘から見ると、そう見えるというか、むしろ、そういうふうにしか見えないというか。そういう意味では、リアリズムのCMかもしれません。

「たんぽぽ」さん。
しばらくでした。たまには、声を聞かせてください。

「あかみどり」さん。
土屋耕一さんのこと、次回に書きます。ホント、残念です。

「桜日和」さん。
いらっしゃい。いつでも遊びにきてください。

「とし」さん。
創造的なユーモアというのは、しばしば、ばかげた話の衣装を着て現れる。そこがまた面白いところですね。

「銀鏡反応」さん。
「国民の目線で」や「一般大衆の立場で」政治をしていたら、こんな政治の姿になるはずがない。ということがわからないのが、「国民の目線」を持っていない証拠ですね。

「gillman」さん。
いいなあ。そういうテレビドラマなんかが、たくさん出てくると面白いし、世の中かわりそうですね。







by あまの (2009-04-11 00:01) 

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