SSブログ

震災と白戸一家 [ことばの元気学]

0 aa.jpg


自粛していたCMがぼつぼつ帰ってきた。
それはいい。ACもほどほどにしてほしい。
が、帰ってきたCMの大半が、美女が出てきてにっこり笑うタイプであるのが気に入らない。
災害後の空気の中へ出ていくには、このテのものがいちばん無難だと思っているんだろうか。

そんな中で、松本人志のキンチョールと、サントリーの「見上げてごらん」の2作は、とてもいい。こういうのが、いまの世の中の空気に、いちばん見合うCMだと思う。キンチョールについては今週の「CM天気図」(朝日新聞4月13日)、サントリーについては来週の「CM天気図」(4月20日)に書くつもりなので、ぜひそっちを読んでほしいけれど、さっき人から聞いたところでは、サントリーの「見上げてごらん」の歌リレーに、近く宇宙人ジョーンズ氏も参加するらしい。いいなあ、いいセンスしてるなあ。

というところで気になるのは、白戸一家の人びとだ。しばらく見ないが、あの人たちはいまどうしてるんだろう。どこかへ避難して東京にいないんだろうか。だとしたら、いつ帰ってきて、ぼくらに元気な姿を見せてくれるんだろうか。

今月の「クリエイターズ・トーク」(24日)は、澤本嘉光さんだ。
いわずと知れた白戸一家の生みの親のひとりである。
そのへんのことも、24日には聞けるかもしれない。

実は、大震災でテレビからCMが消えたあと、いちばん早く戻ってきてほしいと思ったのは、宇宙人ジョーンズ氏と白戸家の人びとだった。
この二つなら、震災後のテレビの中でも、にっこり美女のCMのように浮いたりしない。むしろ、ぴったりキマる。。その理由は、どちらもCMの根っこに、「世の中、もっとこうあってほしいよね」という批評精神があるからだ。ただの「商品ばんざい!」に終わっていないからだ。

これからは、こういうCMが主流になってほしい。そうじゃなければ、CMの未来は暗い。
というわけで、澤本さんとどんな話ができるか。ほんと、楽しみだ。

0 a.jpg


「クリエイターズトーク」第4回・澤本嘉光さんのイベントに参加してくださる方は、e+(イープラス)でチケットを。お待ちしてます。
お問い合わせは、クリエイターズ・トーク事務局まで。
maejima@penlight.jp

<追記>このブログの書体をせっかく中ゴチから明朝に変えたのに、また中ゴチに戻しました。なぜか。ぼくは根っからの明朝派なのですが、横組にすると、やっぱり明朝は生きない。読みにくい。横組の場合は、ゴチック体のほうが、やっぱり読みやすいんですね。
つまり、ゴチックは、本質的に「記号」であって、明朝のような肌触りというか、陰影というか、ニュアンスというか、そういうものがない。100%無機的。
で、つくづく思ったのですが、やっぱり日本語は縦組じゃなきゃいけない。そうなのだ。それなのに、なぜ、ブログやツイッターは、横組じゃなきゃいけないんだ。これじゃ、日本語があんまり可哀想じゃないか。どうしてくれるんだ。(そんならやめろ、ってか)






nice!(7) 
共通テーマ:アート

nice! 7

中ゴチは好きですか人間って面白い ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。