テレビさんへ [ことばの元気学]
けさ(23日)の朝日新聞の第1面です。うまいレイアウトだなあと感心しました。
「原発コスト4割高」というトップの大見出し。
そこに左から割り込むように、チェルノブイリの原発事故で汚染された地域の写真。
「立ち入り禁止」の立て札が、「原発コスト4割高」の記事の侵入に「NO!」と言ってるみたいで。
そうなんだよね。原発の発電コストが高くなろうが安くなろうが関係ない。
これはもう、お金の問題じゃない。
ちなみに先日の朝日には、同じ取材班によるこんな写真ものっていました。
原発事故で消えてしまった町や村の名札です。(撮影・日吉健吾さん)
「今回の特集は原発国民投票です」という通販生活のCMにも、こういう墓標が必要のようで。
ただし、前回のブログで、放送を断ったのは「各放送局」と書きましたが、
あれはぼくの間違いで、断ったのはテレビ朝日ということでした。
ただ、ほかの民放局に申し入れても、たぶん答えは同じではないかとぼくは思います。
で、理由は前にも書いたように、
原則としてテレビは「意見広告」を扱わない、ということになっているからです。
ま、それも一つの考え方ではあると思います。
が、いままではともかく、いまのように日本中が大ゆれにゆれている時代に、
国民のための最も強力なメディアが、そんなノーテンキなことを言っていていいんでしょうか。
「原発をどうする?」「国民投票は必要かどうか?」「意見広告のあり方は?」といった問題を、
テレビはあくまでもテレビらしく、つまりわかりやすく、そして誤解を恐れずに言えば面白く、
とことん議論する場を、たくさん用意してほしいとぼくは思います。
そんなことをやっても視聴率がとれない、なんていうのは怠慢をごまかす言い逃れです。
だれも小難しくやってくれなんて言ってない。
視聴率がとれるような、面白いやり方でやってくださいな。
やれるでしょう。そういう知恵ならいっぱいあるでしょう。
とりあえずは、「通販生活」のあのCMは意見広告かどうか、
そんなところからやってみるのもテですね。
テレビショッピングよりは、きっと面白くできると思いますよ。
できれば、ネットもまきこんでね。